2010年9月30日木曜日
海嶺〈下〉(角川文庫)

![]() |
![]() |
岩松改め岩吉、久吉、音吉の三人はイギリスの商社ハドソン湾会社の厚意によりロンドンを経て日本への帰途についた。が、その道は険しく幾多の困難と何年にもわたる長い時間の集積でもあった。はやる気持に水をかける遠まわりとも思える航跡。日本で固く禁じられているキリスト教との出会い。そしてついに、五年ぶりに故国を目の前にするが、その日本の仕打ちは・・・。歴史の歯車が大きく動き始めた十九世紀前半の世界を背景に、人間の真実の姿は何かを問う時代巨編、ついに完結!
海嶺〈上〉(角川文庫)

![]() |
![]() |
知多半島にある小野浦から、千石船宝順丸が出航したのは天保三年のことであった。乗組員は船頭、重右衛門、舵取岩松、そして炊の久吉、音吉ら十四名である。だが彼らは江戸にむかう途中、遠州灘ではげしい嵐にあい難破してしまう。一年二か月後、奇蹟的に生き残った豪胆な岩松、明朗活発な久吉、優しい心の音吉の三人は北アメリカに漂着する。が、彼らには想像を越えた数奇な運命が待っていた!生きていくことは何かを問う、魂を揺さぶる時代巨編。
登録:
投稿 (Atom)